イカのちょっとした話
○イカは薬だった?
江戸時代店舗年間に発行された「魚鑑(うおかがみ)という本によると、イカは薬とされている。
「コウイカ」などの背甲は腹痛・すべての眼病・婦人病に効果があり、
切り傷には粉にして振りかけれっばよく、耳ダレにはジャコウを少し混ぜて竹の管で吹き入れればOKと書いて。
イカが薬とされる中でも一番不思議なのはフグ毒に対する「スルメ」の薬効。
フグにあたった時は焼いても煎じてもよく、“ふぐを制伏もの、これに過(すぐ)るはなし”と特筆しているそうです。スルメで果たして本当に特薬なか…。"
○イカスミは影武者だった?
イカはイカの姿そっくりに墨を吐きだすので、ダミー(影武者)の役目を果たし、あたかもこにいるかのような錯覚を敵に与えます。
しかもイカの墨は魚のエラ等に引っかかると呼吸ができなくなったりします。このためイカ墨はイカ本体にとっても大変危険なもので、自分で吐いた墨で自信が死ぬこともあるそうです。
イカ墨を吐くのは命懸けでイカが行う行為というのがわかりますね。
○イカの昔話は…
「目開いてよォく見てけろ、底のほうだ」「見るも何も、底に一ぱいしか…」「んだべさ、大桶にイカ一ぱいだべ」…どうもイカが絡む昔話というと冒険や悲恋物語にはならず、ただの笑い話になってしまうようです。
“江差の繁次郎”ではイカの数え方一ぱい、二はいの意味の取り違えがオチになっているが、この数え方もなぜそうなのかは不明だそうです。
(同じ数え方はタコ、アワビなどでも使われるそうだが一説によればどちらも逆さまにしたときに袋状あるいは盃状になるからだそうだ)どうしてイカの話が無いのか日本各地で聞いてもその答えは「イカは海に沢山いて空気みたいなので、誰もイカを使おうなんて考えてなかった」とだいたい返答されてしまうそうです。
「イカの謎とロマン」より抜粋